【ダシを引く】【ダシを取る】って良く聞く言葉だと思います。
本・インターネット・テレビでも、どちらの言い方もご覧になったことがあるのではないでしょうか。
ダシのことが気になっている方には特に、「どっちが正しいの?」と混乱している方も
「言い回しに何か意味があるの?」と疑ってしまっている方も多いかも知れませんね。
これはね、どっちも正しいんです。ただ、言葉の使い方が違うだけ。
【ダシを引く】さっと引き上げる ・・ うま味を引き出す
【ダシを取る】ぐつぐつ煮出す ・・・ うま味を絞り出す
【ダシを引く】 は、日本のダシの素材からダシを引き出すことを指します。
“素材の味を引き出す” って言いますよね。和食は引き算の料理 というのも、そこから来ていると言われています。
日本のダシの素材として代表的なのが、この4つ。
昆布・鰹節・椎茸・煮干
乾物なので、うま味をぎゅっと凝縮しています。水やお湯で戻したりして、うま味を引き出します。
戻し方はこちら ダシの素材を活かした戻し方 素材の持ち味を生かして、さっと美味しく引き出したいですよね。
一方、【ダシを取る】 は、コトコトぐつぐつ煮込むダシのことを言います。
例えば、フォン・ド・ボー、参鶏湯(サムゲタン)など、海外のお料理はこの方法でダシを取る料理が多いです。「このスープは、2~3日煮込んで作りました」って良く聞きませんか?
日本の料理で言うと、蕎麦ダシ、鶏ガラスープ、ラーメンダシ、なども、どちらかというとこちらです。
生の野菜・肉・魚などをぐつぐつ煮込んで、うま味を絞り出すイメージです。だから、どうしても時間がかかります。
どちらにしても、《食材に含まれるうま味成分をどうやって抽出するか?》 がダシのうま味のポイントになります。
ということで、タイトルにある【ダシを引く】 VS 【ダシを取る】どちらが正しいのか? は、どちらの言い回しも使いますし、正しいです。使い素材によって本来は使い分けるのが良いと言うことになります。
どちらがが時短か?と考えるなら、断然! 【ダシを引く】が勝ちです。材料さえ揃えば、3分でダシが引けます。
ユネスコで和食が世界文化遺産登録された後、海外のシェフの方々はこのダシのうま味にとても注目しています。とくに昆布への注目はすごいんですよ。
「海外のダシは何日も煮込まなくてはダシが取れないので大変。日本のダシはすぐに取れるのに、なんで日本人はダシを使わないのか?」って疑問に思っている海外のシェフがたくさんいる、という話を聞きました。
そう言われると確かに。2~3日かけてダシを取ってその後料理に・・って考えただけで、家庭料理では毎日同じメニューにしてしまいそうです。それに引き替え、日本のダシは3分で出来てしまう。
ダシってめんどくさそうと思うハードルが、下がったように思いませんか?実はこのハードルも、自分で創り上げていただけなんですけどね。 ダシって本当に難しい?
海外のシェフが羨む、日本のダシの素材。昆布・鰹節・椎茸・煮干しを作っている職人さん達が、私達がすぐダシが引けるようにと壮絶な時間をかけて作って下さっているということも忘れないようにしたいものです。
ちなみに鰹節は、鰹を釣って鰹節として商品になるまで、半年 もかかるんだそうですよ。
いただきますの気持ちで、ダシを引く生活を大切にしていきたいですね。
ツシマミチコと行くダシ素材&調味料買い出しツアー では、どんな昆布や鰹節があるか?選ぶコツ、貴女の生活スタイルに合った調味料やダシの素材を一緒に選びます。
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