【レポート】”箸” は神と自分を繋ぐ神聖な道具

 【和の心・神話からのメッセージ】 第5章のレポートです。

 中学生の女性も参加してくださったことでいろいろな気づきがあり、とても長くなったので、お知らせも含めて今回は記事を分けることにしました。
【親子ペア割のお知らせ】和の心~神話からのメッセージ 

 第5章は、天照大神の弟で高天原を追放された須佐之男命が、出雲国で八岐大蛇を退治する話からです。

 

  • 五穀(稲、粟、小豆、麦、大豆)の種の誕生
  • お箸の神様
  • ヤマタノオロチを倒し三種の神器が揃う
  • 古今和歌集
  • 国作りに活躍する大国主神は、須佐之男命の子孫

 

 

が主なお話になります。

ライン

今回は、神話からのメッセージ以下の2つをご紹介します。

 

  • 五穀(稲、粟、小豆、麦、大豆)の種の誕生

 

 神様の排泄物から食べ物を取り出して料理を作ってみたり、神の屍から五穀の種ができました。想像してみるとあまり綺麗な話ではありませんね笑

 神話では、服を脱いだだけで神様が産まれたりと、今では考えられないことがよく出てきますが、そういうものなんだなってだんだんと慣れてくるものです。

 この一連のことは、排泄物は大自然に還りまた食べ物になるという物質循環の仕組みでもあり、排泄物も資源であるだということを教えてくれているのではないかと、このテキストにはあります。確かに、肥料も牛糞を使ったりしますもんね。今の日本人にも欠かせない五穀の誕生と、日本人は農耕民族だということもわかります。

 

  • お箸の神様

 

 八岐大蛇(ヤマタノオロチ)に8人の娘を食べられてしまいと困っていたのが、今にも続くお箸の神様です。
今にも続く ”箸の上げ下げでお里が知れる” と言われるゆえんがここにあります。食事をするときの箸の使い方は、特に目につきやすいものです。私も両親から箸の使い方はわりと厳しくしつけられました。なぜそこまで言うのか、好きなように食べさせてくれと思ってましたが、今回改めて箸のことを調べてみて納得しました。

 日本では箸を古くから、神事に用いてきました。神様の宿るものだとされてきたのです。
特別な意味を持つものだからこそ、正しく箸を使うことは文化の継承者ということなのだそうです。引用します。

 なぜ日本人は、箸の使い方になぜ美しさを求めるのか。それは、箸はただの食具のみならず、精神的な存在であるからだと思われる。

 古来、唾液のつく箸には、使った者の魂が宿ると信じられてきた。そのため、箸・茶碗・お椀・湯飲みなどはそれを使う者の分身として大切に扱われてきた。

 日本の家庭では当たり前のように「お父さんの湯飲み」「お母さんの茶碗」と誰のものであるかが区別されている。とはいえ「お父さんの醤油皿」「お母さんの小鉢」などはない。この違いは、口をつけるかつけないかの違いである。口をつける食具は必ず個人の所属し、口をつけない食具は個人に所属しない。これを「属人主義」という。

 中国や韓国も箸文化だが、箸などの食具に属人主義はなく、今日お父さんが使った茶碗は。明日は娘が使うことを前提としている。西洋でも属人主義はなく、「お父さんのフォーク」「お母さんのスプーン」などは存在しない。

~中略

「箸」には、神々の息吹を大自然の恵みとして体内に取り込む道具であり、大自然と自己が繋がるものである。

 つまり、箸は神々と自分を繋ぐ神聖な道具ということになる。その神聖な箸に自分の唾液がつくことで、箸に自分の魂が宿ることになる。

(参考文献:日本の礼儀作法~宮家の教え 竹田恒泰著)

 口をつけるものは属人主義という考え方から、日本人は使うものの魂が宿る分身として大切に扱われてきました。特にその中でも箸は神と自分とを繋ぐ神聖な道具ということになります。

そのような理由で、正しい箸の使い方を始め多くの作法があるのですね。私ももっと学んで子ども達に伝えていきます。


 今回のお茶とお菓子は、あじさいのお茶・キャロブパウダーのケーキ・講師の静香先生からの差し入れでイチゴと盛りだくさんでした。

 いちごは、章姫と紅ほっぺの2種類でした。とっても大きく甘酸っぱくて、とてもみずみずしかったです。

 キャロブパウダーとは、チョコレートそっくりなのに低カロリーで低脂質、しかもカルシウムや鉄分、食物繊維などの体に嬉しい成分をたっぷり含んだイナゴ豆のパウダーです。黒こしょうも加え、ぴりっとしたケーキにしてみました。

 毎年4月8日に行われる釈迦の生誕を祝う、”花祭り”とも言われる、仏教行事 ”灌仏会(かんぶつえ)”で、甘茶を飲まれたという方もおられました。あじさいのお茶と甘茶は同じ仲間だそうです。たまたま選んだ、このあじさいのお茶で1週間遅れですが、釈迦の誕生もお祝いできて良かったです。

ライン

 次回は、5月20日(土)です。今に続くどんなメッセージが隠されているのでしょうか。ぜひ一緒に知ってみましょう。

 今までのレポートはこちらです。
・第1章:和の心を学ぶには、まず気づくことから
・第2章:神話から真実を知る
・第3章:他人の心を、神様もわからないのが面白い。
・第4章:神様も楽しいのがお好き

 6月24日(土)は、淡路島神社参拝ツアーです。国生み最初の地だと言われる沼島と淡路島の神社を回ります。
先日、沼島へ下見に行ってきました。昨年12月に行ったきりでしたが、変わらずとても静かで穏やかな島です。南あわじ市にある土生港からは、船で5分ほどで着きます。


(沼島にあるおのころ神社には、イザナギの神とイザナミの神の国生みをしている様子が石像として残されています。)

詳細はまた改めてご案内しますね。日程だけ空けておいて下さいね。

 もっと日本のことを知ると、日本人ってすごい!日本を選んで産まれてきた自分ってやっぱりすごい!! と自信を持てると思うんです。神話や歴史を知らないのは、根無し草のように感じます。ルーツを知って、大地に根を張り生きていきましょう。途中からでも単発でもご参加いただけます。

ライン

【和の心~神話からのメッセージ~】の詳細は、こちら↓

詳細はコチラ

【4月開講予定の講座はこちら】

● ダシCafe 今さら聞けないダシの引き方体験教室
4月24日(月)・5月12日(金)

● 神話からのメッセージ 
5月20日(土)

●【1日体験会】自分を知ってメンタルを整えたい方へ
4月18日(火)in 大阪・4月25日(火)Skype

● 麹たっぷり、白味噌をつくろう in 神戸・垂水
4月22日(土)

●【心を整える講座】ハピネスフォースメソッド・ベーシックコース
5月9日(火)より全12回 in 大阪

Continue Reading

【親子ペア割のお知らせ】和の心~神話からのメッセージ 

【和の心・神話からのメッセージ】 第5章を終えてお知らせがあります。

 第5章では、最年少の中学生の女性も参加してくださいました。聞けば、古事記が大好きでずっと読んでいたんだとか。
私も歴史の授業の中で聞いたことがありましたが、「”古事記”は”乞食”やろー」なんて、ふざけてた記憶しかありません(T-T)トホホ。
実際彼女は、今まで知っていたことと今回教わったことを照らし合わせて「合ってる。そのとおり」と熱心に確認しながら聞いていたのがとても印象的でした。

 こういった若い人が、古事記に神話に興味をもつってすごいことです。歴史の授業はあっても古事記は知ってても、神話の細かいことまで、今の日本の授業では習わないと思います。でも本当はこの神話の部分に、今にも続く日本人のルーツがたくさん残されているんですね。日本最古の歴史書です。

 禊ぎのこと、桃が厄除けになること、お箸の神様、おむすびの神様、榊、しめ縄・・・まだまだたくさんあります。
「12,13歳くらいまでに民族の神話を学ばなかった民族は、例外なく滅んでいる」と、アーノルド・J・トインビーという歴史学者の方が述べています。日本では戦後、神話が学校の授業から無くなりました。だから日本人で神話を学ぼうと思うと、自分で選んで学ばなくてはなりません。
 
 初めてこの話を聞いたとき、悲観的な気持ちになりました。日本って大丈夫か・・私達って根無し草みたいで不安だなって。
でも、だからこそチャンスなのだとも思いました。義務的に習うより、興味があることほど知りたくなるものですよね。この中学生の女性のように好きなことにほどのめり込める。日本人には奥深く掘り下げる気質みたいなものがあるようです。職人さんが多いのにも納得がいきます。
だから、お子さんと一緒にぜひ聞いてもらいたいんです。小学校高学年・中学生~なら一緒にいても集中して学べると思います。

 実は、動画配信ができないか?と、ご要望をいただいています。日本を、古事記を学んでみたいという方が周りに増えて来ました。今いろいろと調べているところです。お家でパソコンがあれば大丈夫なので、小さいお子さんがいたり、淡路島までなかなか来れないと言う方にはきっと喜んでもらえるだろうと思います。こちらもまた随時、お知らせしていきます。

 さて、第5章は、須佐之男命が八岐大蛇を退治する話になります。が、その前に初めて参加された方々、久々参加の方もおられて、復習の時間を作ってもらいました。

 最初の神様、神様は一柱と数える、古事記にはたくさんの神様が出てくるけど覚えなくても大丈夫、とか。
初めて学んだけどわかりやすかったし、面白かったとご感想いただきました。講師の静香先生は、ベテラン講師でもあります。難しい・ややこしいと言われる古事記の話でも、グイグイ話に引き込む話術をもっています。すぐそばに神様がいて私達を守ってくれていると言うことを教えてくれています。

 それに、何度聞いてもなるほどと思うところが違うのが面白いです。

 詳しいレポートはこちらです。“箸” は神と自分を繋ぐ神聖な道具
 
 今後、お子さんの参加費は、お茶・お菓子代のみ(1,000円)とします。お茶とお菓子は、淡路島特産の時も、手作りの時もありますが、素材にこだわって選んでいます。安心してお子さんにも食べていただけると思います。(アレルギーのある場合は、事前にお知らせいただければ対応します)

親子でご参加の場合はペア割になり、4,000円と1,000円で5,000円になります。
お子さんのご参加は小学校高学年~とさせていただきます。保育がないことと、お子さんが自分で古事記を知りたい!と思うことが大切だと思うからです。
 
 次回は、5月20日(土)です。今に続くどんなメッセージが隠されているのでしょうか。ぜひ一緒に知ってみましょう。

今までのレポートはこちらです。
・第1章:和の心を学ぶには、まず気づくことから
・第2章:神話から真実を知る
・第3章:他人の心を、神様もわからないのが面白い。
・第4章:神様も楽しいのがお好き
・第5章:”箸” は神と自分を繋ぐ神聖な道具

 6月24日(土)は、淡路島神社参拝ツアーです。国生み最初の地だと言われる沼島と淡路島の神社を回ります。
先日、沼島へ下見に行ってきました。昨年12月に行ったきりでしたが、変わらずとても静かで穏やかな島です。南あわじ市にある土生港からは、船で5分ほどで着きます。


(沼島にあるおのころ神社には、イザナギの神とイザナミの神の国生みをしている様子が石像として残されています。)

詳細はまた改めてご案内しますね。日程だけ空けておいて下さいね。

 もっと日本のことを知ると、日本人ってすごい!日本を選んで産まれてきた自分ってやっぱりすごい!! と自信を持てると思うんです。神話や歴史を知らないのは、根無し草のように感じます。ルーツを知って、大地に根を張り生きていきましょう。途中からでも単発でもご参加いただけます。

ライン

【和の心~神話からのメッセージ~】の詳細は、こちら↓

詳細はコチラ

【4月開講予定の講座はこちら】

● ダシCafe 今さら聞けないダシの引き方体験教室
4月24日(月)・5月12日(金)

● 神話からのメッセージ 
5月20日(土)

●【1日体験会】自分を知ってメンタルを整えたい方へ
4月18日(火)in 大阪・4月25日(火)Skype

● 麹たっぷり、白味噌をつくろう in 神戸・垂水
4月22日(土)

●【心を整える講座】ハピネスフォースメソッド・ベーシックコース
5月9日(火)より全12回 in 大阪

Continue Reading

自分の使命に気づいた私が、なぜ神話を学ぼうと思ったのか。

 長年神話を学んで来られた林静香さんを講師として京都より招き、国生みの島である淡路島にて、和の心 ~神話からのメッセージと題して、勉強会を昨年12月よりスタートしています。

 始めようと思ったきっかけは、私が日本のことをあまりにも知らなさすぎたことからでした。私の使命は日本の食と心を伝えていくことなんだと気づいてしまったからには食というジャンルを超え、日本のルーツから学ぶ必要があると考えました。

 日本の食文化の骨頂でもある、昆布や鰹節などを始めとしたダシ素材のこと、全てのお茶のルーツである中国茶のこともそうです。なんでもルーツを知るのが好きな私だからこそ、神話にたどり着くのは、もはやシナリオ通りだったのかもしれません。

 その日本のルーツを知るには、神話を知ることからだと静香先生から教わったときは、身体の中からゾクゾク楽しさが湧いてきたのを覚えています。そして、どうせなら興味のある方々と一緒に学びたいと思い、勉強会を主催しようと一念発起します。

先にもあったように神話を学びだしたきっかけは、食のルーツが古事記のどこに載っているかを知りたかったでした。ですが、学んでいるうちに、それ以上にもっともっと神話は奥深かったということに気づきます。食だけでなく、今に続く生活全般のルーツが神話にはあります。

 例えば、”水で清める” は、今にも続く儀式のようなものですよね。お風呂も1日の邪気を洗い流すとも言われています。全員がするわけではないけど、滝行なんかもそうですね。
イザナギの命が、愛する妻であったイザナミの命から逃げ出し、川で身体を洗うシーンがあります。これが今にも続く ”水で清める” になっているわけです。

そんなに特に意識してお風呂に入っている方もおられる方もそうそういないと思います。「あー、気持ちよかったな」くらいでしょうか。こうして、何の気なしになんとなくやっている今のことも古事記には載っています。食だけでなく人それぞれ興味のむく分野に応じて新たな発見があると思います。

 今までのレポートはこちらです。
・第1章:和の心を学ぶには、まず気づくことから
・第2章:神話から真実を知る
・第3章:他人の心を、神様もわからないのが面白い。
・第4章:神様も楽しいのがお好き

 それに「何で自分はこの世に産まれてきたんだろう?」って考えてみたことが、皆さん一度はあると思うんですよね。それだけ自分の使命というか、ルーツを知りたいと思うのは自然なことだと思いますし、自分との対話ができることはとても楽しかったりします。神話を学ぶことは、その自分のルーツを知ることでもあるし、対話が出来るきっかけでもあると改めて強く思いました。

 実際に自分の使命について具体的に見つめ直していくには、こちらのハピネスフォースメソッド・ベーシックコースへ。私もこのメソッドを学び、使命に気づくことが出来たからこそ自信を持ってお勧めします。

 4章まで終わってみて感じたことは、もっともっとたくさんの方にこの勉強会のことを知ってもらいたい!と思いました。
日本人なら一度はこの静香先生の話を聞いてもらいたいし、知ってもらいたい!

そこで! 和の心~神話からのメッセージ のチラシを作っていただきました!じゃーん!

 私の活動を近くで見守り応援してくれている方が作って下さいました。もう感謝しかありません。この場を借りて改めてお礼申し上げます。

 次回の 和の心~神話からのメッセージ は、4月15日(土)です。須佐之男命が中心となるお話からです。八岐大蛇のところからですね。途中からのご参加でも、まったく違和感なく入っていただけるのが静香先生のすごいところでもあります。どうぞ安心してご参加下さいね。

ライン

【和の心~神話からのメッセージ】の詳細は、こちら↓

詳細はコチラ

Continue Reading

【レポート】神様も楽しいのがお好き

【和の心・神話からのメッセージ】 第4章のレポートです。

 第4章は、天の石屋戸のシーンからです。

 前回の第3章で天照大神は、高天原に上ってきた弟である須佐之男命(スサノオノミコト)に邪心がないことを確かめるために、”誓約”で、お互いに子を産むことになります。

勝敗の結果については古事記には記されていませんが、天照大神は、須佐之男命が自分の疑いが晴れ大喜びするあまり、乱暴に大暴れする様子に耐えかねて天の岩屋戸(高天原にある洞窟の入り口)に引きこもってしまいます。

太陽の神様でもある天照大神が隠れてしまったことにより、高天原は暗闇に包まれてしまい、災いがことごとく起こるようになりました。

 第4章はその続きからとなります。八百万の神が集まって、いろいろと考えを巡らせます。が、良い考えが無く智恵の神様である思金神(オモイカネノカミ)に相談することにしました。考えた方策は “祭り” でした。

 ニワトリを集め一斉に鳴かせます。ニワトリが鳴くと太陽が昇ることから、太陽神である天照大神が出現することを狙ったものでした。しかし、天照大神は石屋戸から出てきません。

 次に、鏡と勾玉を作らせ、鹿の骨、榊、勾玉、鏡、綿、麻をお供え物として、神楽が始まります。 芸能の神様とも言われる、天宇受売命(アメノウズメノミコト)が踊ります。岩戸の前に桶を伏せて踏み鳴らし、神憑りして胸をさらけ出し、裳の紐を陰部までおし下げて踊りました。すると、高天原がどよめき八百万の神がどっと笑ったのです。

 これを聞いた天照大神は、不審に思い岩戸の扉を少し開け「自分が岩戸に篭って闇になっているのに、なぜ、天宇受売命は楽しそうに舞い、八百万の神は笑っているのか」と問います。

 天宇受売命は「貴方様より尊い神がいらっしゃいます。それゆえに、我々は喜び、笑い、舞っているのです。」と言います。そこで差し出された鏡に映る天照大神を見て、自分以外にも太陽の神がいると勘違いしてしまいます。

 そして外を覗こうとした天照大神の手をつかんで外へ引き出し、元いた石屋戸にしめ縄を張って二度と戻れないようにしました。
 これが起源となり、しめ縄は神の領域と現世とを隔てる結界の役割を今でも果たしています。しめ縄って、そんな役割があったのですね。知らなかったです。

 それにしても、引きこもってしまった天照大神を、”祭り”をして外に出させようと決めた思金神はさすがです。天照大神はじめ神様も、集まって楽しく騒ぐのが好きだということをわかっていたんでしょうか。

 ということは人間も同じく、みんなで集まって何か楽しいことをしていることが伝われば、興味の無い人達も集まってくるということになりますね。神様も楽しいことが好きなのだから、きっと人間もそうなのでしょう。

 今回の神話からのメッセージは、私の好きな本をご紹介します。

古事記の中にある「天岩戸(あまのいわと)開き」という話の中に、神様の性質が隠されています。

・・・中略・・・

 この物語では、天照大神は、「泣いてもわめいてもお願いしても、聞いてくれない」ということを教えています。単なる神話だと思う方もいると思いますが、私にはそうとは思えないのです。

物語をとおし「神様を動かすには、お願いごとをしても駄目なんだ」ということを、私たちに教えて下さっているように思えました。「自分の人生が思いどおりにいかず、辛いので何とかして下さい」と言っても、神様は聞いてくれません。

「面白がること」「楽しむこと」「幸せに過ごすこと」こそが、神様を動かすために有効な手段らしいのです。
「人生が面白くて、楽しくて、恵まれているものがたくさんあって、とても幸せです。神様ありがとう」と言っていると、神様は、「本質がわかったんだな」と思い、もっと味方になってあげようと、と考えるようです。

もしかすると神様はとことん不公平なのかもしれません。
というのは、悲しがって辛い辛いと言っている人には、何の関心もない。神様に、愚痴や泣き言をいくらぶつけたとしても、聞く耳を持ちません。

これは、私たちの生活の中で神様を味方につけるための、非常に重要なポイントです。

小林正観さん “無敵の生きかた みんなが味方になる” より引用~

「辛い、悲しい、助けて神様!」と言うよりも、目の前のことに感謝して楽しみを見つけている方が、神様は応援してくれるというところが気に入っています。どんなことにでも表裏一体、辛いことの裏には楽しみ喜びがあります。どっちにフォーカスして日々暮らしているか、ということを教えてくれているように思うのです。日々いろいろありますが、なるべくなら楽しいところを見つけて生きていきたいものですね。

 ところで、会場となるサンシャインホールで、神話の勉強会っていう札が作られていました。嬉しい!!こちらのスタッフの方々は、最初からこの神話の勉強会に、好意的に接して下さってたんですよね。

 この勉強会の会場を探していたときに、「国生みの淡路島で神話の勉強会をしたいんです。島外から参加される方が多いから、このサンシャインホールは便利ですよね。」いきなり入っていって質問してしまいました。
「神話の勉強会、素晴らしいですね。三宮からバスで1時間くらいだし、到着する東浦バスターミナルからここまでは徒歩で来れるよ。車で来ても駐車場無料だよ。」と、ものすごく丁寧に教えて下さいました。そのときは移住して3ヶ月ほどしか経っておらず土地勘も全くなかったので、とてもありがたかったです。

 今回も帰りにもちょっとサンシャインホールの事務長さんと話してたら、「天宇受売命(アメノウズメノミコト)がストリッパーの原型だとも言われてるよ」なんて小ネタも教えてもらいました。確かにどんどん露出度がアップして、八百万の神が大笑いした、なんていうところもありました。今に続くいろんな事が、古事記にはたくさんあるんですよね。

 次回は、4月15日㈯ です。須佐之男命(スサノオノミコト)が降り立った出雲の国でのヤマタノオロチのお話です。ここも有名ですね。今に続くどんなメッセージが隠されているのでしょうか。ぜひ一緒に知ってみましょう。

今までのレポートはこちらです。
・第1章:和の心を学ぶには、まず気づくことから
・第2章:神話から真実を知る
・第3章:他人の心を、神様もわからないのが面白い。

 もっと日本のことを知ると、日本人ってすごい!日本を選んで産まれてきた自分ってやっぱりすごい!! と自信を持てると思うんです。神話や歴史を知らないのは、根無し草のように感じます。ルーツを知って、大地に根を張り生きていきましょう。途中からでも単発でもご参加いただけます。

ライン

【和の心~神話からのメッセージ~】の詳細は、こちら↓

詳細はコチラ

【3月開講予定の講座はこちら】

● ツシマミチコと行くダシ素材&調味料買い出しツアー
3月23日(木) 満席

● ダシCafe 今さら聞けないダシの引き方体験教室
3月27日(月)

● 茶言葉セッション 
3月31日(水)

● 神話からのメッセージ 
4月15日(土)

Continue Reading

大切な記憶として残るおむすび

 先日、おばあちゃんの味・お母さんの味を大切にしておられる方と、食と記憶について話をしていました。

どこで、いつ食べても、懐かしく感じる料理って皆さんにもあるかと思います。こういうのは宝物ですよね。その人の思い出の料理となり、心のよりどころとなって語り継がれ、自分でも作ってみたくなったり、食べさせてあげたくなったりして、ずっとずっとその人の宝物として心に残ります。

その料理の豪華さは、あまり関係がありません。楽しかった・ワクワクした・嬉しかった記憶と感情が大切だからです。

 反対に、自分の作った料理が大切な人の記憶に残るということも、とっても素敵なことです。相手のことを想いながら作ったりもてなしたりする料理は、美味しくないわけが無いですし、自分が死んでもずっと忘れられない味となってその人の心に残ります。

 宝物となる料理はいろいろありますが、今回はみんな大好きなおむすびにまつわる食と記憶のお話しです。私も含め、おむすびって特別な思い入れのある方が多いんですよ。

最後に上手におむすびをむすぶポイントも伝えます。

 

“おむすび” は、なんだか特別な気持ちになりませんか?

 

 遠足のとき、お弁当を持って出かけるとき、勉強中、体調の良くないとき。などのたくさんのシチュエーションの中、楽しいイベントがあったり、元気づけようと応援してくれたり、いつもとは違う特別な時に、誰かがおむすびを貴女のためにむすんでくれたという記憶があるのは、特別な気持ちになりますね。

 私は “おむすび” というと、福祉施設で栄養士をしていた頃のことを思い出します。
うどんやそばには、必ずと言って良いほど “おむすび” がセットです。関西では自然なことですね。面白いことに、ふだん粥食や軟飯の人でも、このときばかりは “おむすび” を選ばれます。大丈夫かと心配するスタッフを横目にペロッと食べてしまうのですね。

ふだん粥食で小食なのに、おむすびを選んだ利用者さんに
「“おむすび” に、特別な思い出がありますか?」と聞いたことがあります。

その利用者さん「母が作ってくれたことを思い出す」と言っておられました。
お米が豊富に無かった時代、雑穀を混ぜ梅干しをいれて作ってくれたのだそうです。台所にいたお母様の背中を思い出すと教えて下さいました。

楽しい・嬉しい記憶が、食べたい気持ちにプラスされることで、生きる力がアップする ことを目の当たりにできて、心と身体は食で繋がっているんだと感動しました。

余談ですが、炭水化物過多だということで、麺類とおむすびの組み合わせを廃止にする話も出ましたが、利用者さんからの猛反発に遭いました。食べ物の恨みは恐ろしい笑
みんなそれぞれおむすびにまつわる、特別な想い入れや大切な思い出があるからだろうと、今なら思えます。

ちなみに、“おむすび” は古事記にある、むすびの神様に由来しているのだそうです。“おにぎり” と “おむすび” の違いにも触れています。

食文化の研究者で、農林水産省の有識者会議の専門委員もつとめるスペシャリストに伺ったところ、古くから山に住んでいるとされた神様が、その「形」のはじまり。「おむすび」という言葉は、日本最古の歴史書「古事記」に記された神様「むすびのかみ」に由来するもので、神様のチカラにあやかろうと、食べ始めたのが、山の形につくった三角形のご飯。つまり、「むすびの神様」が「おむすび」の起源なんだそうです。一方の「おにぎり」は、「握り飯」に由来。形うんぬんではなく、握り飯(=おにぎり)というのはぎゅうぎゅうにつめこむという意味だそうです。
http://www.ntv.co.jp/zip/onair/hatenavi/404403.html

古事記 には、今にも続く食を始めとした話がたくさんちりばめられています。読んでいると自分の中にいる神様と、外から見守ってくれてる神様とが共鳴している気がしてくるんですね。懐かしいような不思議な感覚です。

“おむすび” は、誰に作ってあげたいですか?

冒頭の写真のおむすびは、私が作ったものです。左が最小、右が最大です。左は形がちょっと変ですが、なんとかむすべました。これでだいたい直径が3センチです。
左の小さいおむすびだと、子どもにはちょうど良くても、大人には物足りないです。右の大きいおむすびは、大人にはちょうど良くても、小さい子どもには食べづらいですよね。

食べてくれる人に合わせて、大きさを変えるというのも優しさです。相手を想うとそういったこともしてあげたくなりませんか?

作る人の手の大きさによって変わりますが

どこまで小さくできるか?

  または、

どこまで大きくできるか?

を、知って美味しいおむすびを作ってあげてくださいね。

上手にむすべるポイントはこちらです。

【綺麗な三角おむすびの作り方】

① 右手の腹(手のひらの中心部)と左手の親指の付け根で挟むように三角形の辺を作る。

② 右手の人差し指と中指で三角形の角を作る。右手は添えるだけで力を入れない。

③ 一つの辺ができたら、回して、次の辺を作る。

④ 3回繰り返すと三角形ができる。

⑤ 裏返して3回繰り返すと三角形のできあがり。

※中心部の柔らかい部分には力を加えないようにする。

※おむすびの大きさを変えるには、この②にある、右手の人差し指と中指を使って調整します。大きくむすびたいときは人差し指と中指を使って、小さいおむすびの時は、人差し指だけで三角形の辺を作っていきます。

手のひらの大きさ、分厚さ、指の長さは、人それぞれです。だからこそ、おむすびもひとつひとつ形が違います。力の要れ加減によっても変わります。機械化されていないのが手作りの良さで、だからこそ違ってて良いんですね。

1月開催 した、日本人の底力!ダシとおむすび作りのおむすびを作っているところの動画を末尾に載せます。受講者さんが撮影してくださいました。30秒ほどですので、よかったらご覧ください。

大切な人を想ってむすぶ “おむすび” は、神様に祈るような気持ちでむすんでいるからこそ特別な記憶として残り、ずっと語り継がれていくのかもしれませんね。日本人であることを選んできてよかったと改めて思います。

ライン

ご感想やお問い合わせは、こちら↓

contact01

【3月開講予定の講座はこちら】

● ツシマミチコと行くダシ素材&調味料買い出しツアー
3月2日(木)・3月23日(木)

● みんな違って楽しい手前味噌作り 
3月7日(火)・3月9日(木)・3月14日(火)・3月17日(金)

● ダシCafe 今さら聞けないダシの引き方体験教室
3月10日(金)・3月27日(月)

● 神話からのメッセージ 
3月18日(土)

● 茶言葉セッション 
3月31日(水)

Continue Reading