働くママさんへ ”一汁一菜から始めよう” 

働くママさんに朗報です。1年ほど前の記事ですが、“一汁一菜から始めよう” という映像作品をご紹介します。
大阪・和泉市の和泉市医師会が、昔ながらの日本食の良さを見直し、病気を予防しようという映像を作られました。

こちらの映像では、こんぶ土居3代目社長の土居成吉さんが、味を伝えるお役目として出演されています。こんぶ土居さんは、北海道川汲浜に限定した天然真昆布を取り扱う老舗です。昆布を始め、調味料など、食へのとらえ方全般に対して、勝手に共感させていただいております。そこまで共感してくれてるならと、こちらの映像を4代目社長の土居純一さんより、教えていただきました。

産経新聞の記事にもなってたようですね。知らなかった自分にびっくりですが、とっても良いタイミングで教わったと思っていますので、ご紹介します。ここで目が合ってしまったあなたにも、きっと必要な情報だと思います。

病気予防は「一汁一菜」から 和泉市医師会が小冊子付きDVD
今年で創立50周年を迎えた大阪府和泉市医師会が、昔ながらの日本食の良さを見直し、病気予防につなげてもらおうと、普段の食生活に役立つ小冊子付きDVD「一汁一菜から始めよう」を作製した。

同医師会は、病気の治療だけでなく、病気予防の啓蒙(けいもう)活動にも力を入れており、記念事業として企画した。大阪市中央区の老舗昆布店元店主、土居成吉さんが「医食住」の大切さを広める活動に取り組んでいることに共感。土居さんの協力を得て、関西各地で撮影を行った。

中でも共感したのが、土居さんがご家庭に伺って料理をされる際、その方がふだん使ってるダシの素材でお料理をされているシーン。ふだん使いの昆布やカツオ節でも、十分に美味しくできることを実践します。目の前で作り、一緒に食べるんです。

あとは、ダシを取った後の昆布や鰹節が大きすぎて、捨てるのにもったいないと感じる方へは、「その分、昆布や鰹節に含まれるミネラルをいただくのだから、それがもったいないとは思えない」と、なるほど納得なお話があったりします。

「車でたとえるなら、ごはんなどの炭水化物はエンジン、昆布や鰹節等のミネラルはエンジンオイルのようなもの。エンジンオイルが、少なくても汚れてても走ることができるが、それが逆に怖い」と、誰にでもわかりやすい言葉で伝えてられるところにも脱帽です。

淡路島で1人で暮らすおばあちゃんには「自然に近いお味噌で味噌汁を作ろう」と、普段使ってるダシ入りお味噌ではなく、近所のスーパーで大豆・塩・米だけで作られている味噌を見つけてくるシーンもありました。温かいお人柄がにじみ出ています。

提唱されている、この “一汁一菜からはじめよう” は、働くママさんの味方です。大変そうに思いますか?貧しそうって感じますか?味噌汁などの汁物と、ごはんなどの主食と、おかずなどの一品という意味です。

ごはんを炊いて、味噌汁を作って、あと一品何でも良いんですもの。おかずを何品も作ろうと思うから大変なわけで、味噌汁を具たくさんにすれば、あとは買ってきたコロッケでも良い。味噌汁のダシは、昆布や煮干しを朝から水につけておいたり、味噌汁の仕上げに鰹節を放り込めばできます。

私の作る日々の食事って、一汁一菜だった!!おかずが足りないって思ったこともあったけど、これで良かったんだ!というママさんもきっと多いんじゃないでしょうか。私もその一人です。(笑)

毎日仕事があって、料理に時間をかけられないママさんから、「子どもを、飢えさせないために、簡単にできる食事って何?」と、相談されたことがあります。「ごはん・味噌汁・納豆」と、答えました。これも一汁一菜ですよね。

栄養価だけ考えると、一菜には、肉や魚などの動物性タンパク質が入ってると良いんだろうけど、長い目で見て、1週間くらいで調整していったら良いんじゃ無いでしょうか。

私たち日本人は、必要なミネラルのほとんどを、海のものから摂取しています。ワカメや海苔などの海藻類はもちろん、ダシの素材にもたっぷり含まれています。無性に食べたくなるときは、きっと身体がそれを求めているときなはずですよ。心と身体の声に耳を澄ませてみて下さいね。

医・食・住の観点から、日本の当たり前のすごさを改めて見直す、素晴らしい映像だと思います。小学生の子ども達のキラキラ笑顔に勝手に涙がこぼれます。この頃、涙腺崩壊しまくりの私です。

youtubeにもアップされているので、ゆっくりとお茶でも飲みながらご覧下さい。1時間ほどあります。

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【レポート】ホンモノを知る人を増やしたい、だから・・・。

お客様の声 | 遊楽食房

【ツシマミチコと行くダシ素材&調味料買い出しツアー】のレポートです。

参加者の皆さんとは駅の改札で待ち合わせをし、まずは今日の流れを説明します。

今回のツアーでは、こんぶ土居さんと鰹節丸与さんでダシ素材を購入し、うどん屋のきぬ川さんでお昼を食べ、Beans Cafe & Gallery 片岡さんで質疑応答などをお受けするという行程でした。

今回は、こんぶ土居さんから訪れました。お正月に向けて昆布を揃えたい方、千枚漬けを作るために粘りの少ない昆布が欲しい方、小さいお子さんがいる方は「お土産に」と昆布飴を選んでいました。うちも昆布飴は、子ども達用に常備してます。昆布のうま味がじわっと広がります。

ひととおりお買い物も済み、店主の土居さんに “酸処理していない海苔” について、美味しんぼの101巻に掲載されている内容を参考に、皆さんと一緒に聞かせてもらうことにしました。

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ところで、皆さんは酸処理ってご存じですか? 野菜で言うところの農薬をまくことです。

この酸処理をすると、本来の海苔の香りや味を損なってしまいます。市販されている95%の海苔が、ほぼこのような状態なのだそうです。酸処理をする理由としては、浅瀬の海が埋め立てなどで減ってきたこと、海苔の生産量を増やすことなどがあげられます。本来、海苔の養殖は干出(かんしゅつ)で育ててきましたが、生産量を増やすことと、深所でも養殖が可能な浮き流し養殖法が昭和40年代に開発されました。

干出とは、干潮の時に海苔が海水面上に現れ、太陽の光を浴びることで海苔の病気を防ぐ、伝統的な予防法です。直接、日に当たることで、甘味があり風味豊かな、質の良い海苔ができます。しかし、海苔は海水に浸かってないと成長せず、干出だと生産量が上がりません。そこで、開発されたのが浮き流し養殖法です。浮き流し養殖法では養殖網に浮きをつけ、干潮になっても、海苔が海に浸かりっぱなしにします。海苔が直接太陽の光を浴びないので、病気になりやすくなるのを防ぐために、酸処理が必要というわけです。浮き流し養殖法は、海苔の成長が早く、収穫量が多くなりますが、海苔が病気にかかりやすくなります。そのため酸処理を使用することになり、香りも味も落ちる海苔が、たくさんできているという事態になっています。

こんぶ土居さんでは、磯の香り豊かで、本来の製法で作られているホンモノの海苔を探されていたそうです。三重県松阪で出逢ったという、酸処理をしていない一番摘み海苔だけを使用した焼き海苔を、来年より販売されます。

以前お店に伺ったとき、酸処理している海苔としていない海苔をいただいたことがあります。私は正直なところ、海苔にまで不自然の手が入ってるとは思っておらず、かなり驚きました。いただいた海苔は、あまりに美味しく、風味があって、今まで食べてた海苔は、なんだったんだろうと衝撃を受けたのでした。ぜひお話を伺いたいとお願いをしていました。

こんぶ土居さんへお伺いし、土居さんとお会いできるときには、このように昆布を始め、取り扱う商品への熱い想いを聞かせていただいています。

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次に訪れたのは、鰹節丸与さんです。皆さん、宗田節や鰹節、煮干しと、どれが良いか迷われていました。丸与さんから直接、味噌汁にはどれが合うのか、煮干しの量はどのくらいが良いかなど、いろんな方法を教わっていました。お店の中が、鰹節の香りで癒やされます。

丸与さんは「お家それぞれ、どんなダシで味噌汁を作るのか正解は無いので、もっと気軽にいろいろ試して欲しい」と、いつもおっしゃいます。本当に、私もその通りだと思います。

何かに初めて挑戦するとき、失敗を恐れるあまり、成功しそうな無難な方法を探したくなるものです。私も未だにそういうところがあります。でも、ある程度やり方を聞いたら、あとは実際にやってみるしかないんですよね。失敗はダメなことではなく、上手くいかなかった方法を見つけただけなんです。

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ということで、私はこのダシ素材&調味料買い出しツアーで、皆さんにお伝えしているのは以下の3点です。

1)昆布について
・産地について
・戻す時間、引き上げるタイミング

2)鰹節について
・削り方によって変わる、うま味の出るタイミング

3)昆布、鰹節の共通点
・だいたいの量
・どんなお料理に合うのか

頑張ってやってみて下さいね!!

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お昼ご飯は、きぬ川さんで白とろろうどんをいただきます。このうどんは、参加費に含まれています。なぜこのお店でこのうどんを選ぶかというと、土居さんの昆布と丸与さんの鰹節のダシが使われていて、こんぶ土居さんのとろろ昆布が入った逸品だからです。シンプルな素材ほど、ダシの味や美味しさがよくわかります。天ぷらもすっごく美味しいので、こちらはご自身で注文してみてくださいね。(笑)

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その後、スーパーにも訪れ、醤油やみりん、味噌などの調味料の選び方や、昆布・鰹節・煮干しの選び方などをお伝えしました。安い方を選ぶのも良し、先の老舗2店のダシの素材を選んで良し、ご家庭の状況に合わせて、どちらも選べる力を身につけてもらうのが目的です。

「ツシマだったら、この中でどれを選ぶ?」と聞かれ、「うーーん。どうしても!!というならこれかなぁ」なんて、お店の中でこっそり、ぶっちゃけトークの場面もありました。

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最後は、Beans Cafe & Gallery 片岡さんへ。こちらのカフェは、以前豆屋さんをされていたということで、こだわりの白あんぜんざいを始め、豆のスイーツとコーヒーを組み合わせた面白いお店です。コーヒーも豆だもんね。お母さんの豆のお話が熱かったです。どうやったら、豆を煮ることを難しく思わずに実践できるか?というところにクローズアップされていて、ダシの話と同じだ!と親近感わきまくりました。ココアも、ものすごくこだわって作っておられて、すっごく美味しそうでした!次回は必ず注文しようと決意を新たにしました。

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昆布、鰹節、豆にコーヒーと、扱っておられる商品に、熱い想いを持っているからこそ、皆さんに知ってもらってどんどん繋がって行けたらと企画した、この買い出しツアー。まずホンモノを知って、今の自分に合うものを選んでいくことも大切だと思います。

ご記入いただいたアンケートはこちらからご覧いただけます。ご参加くださった4名の皆様、どうもありがとうございました!
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昆布でクリームシチューが次の日の味わいに。

この数日で一気に冬らしくなりました。それもそのはず、24節気でいうところの大雪が12月7日~冬至の12月21日頃までです。この時期は雪が降ったり熊が冬眠したり、ぶりなど冬の魚の漁も始まりだんだんと冬らしくなってくる頃なんだそうです。冬本番ですね。24節気

寒くなってくると、温かい食事が恋しくなります。我が家では豚汁、おでん、と並び人気なのがシチューです。

ちょっとした工夫で、次の日に食べるようなしみこんだ、とろみと味わいのシチューになるんです。
これは、カレーにも使えるんですよ。

その工夫とは!
ジャガイモ・タマネギ・にんじんをコトコト煮るときのお水を 昆布水 にするんです。ただそれだけでです。

いつもはストックしている昆布水がなかったので、むすび昆布を一緒に入れて煮込みました。これも鍋の中で昆布水になります。あまり沸騰させすぎないようにだけ注意すれば昆布水が無かった!というときも活用できます。

今回は土鍋で作ってみました。土鍋は保温性も高く、余熱でもしっかり煮込まれて仕上がりはなかなかのものです。

昆布って和食にしか合わないと思ってませんか?煮物にはもちろんカレーやシチュー、ミネストローネにも使えます。一度ダマされたと思ってやってみてくださいね。

作った料理が美味しい!ってパクパク食べてくれる喜びは何とも言えない感動です。それがあまり時間をかけずに美味しくできたら、もっと作りたくなりますよね。

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