ダシがらを活用せねば!と考えるだけで、ダシをとることが億劫になっている方へ。

 ダシ講座をしていて、よくご質問いただく内容が

“ダシをとったあとの昆布やかつお節って、どうしたらいいの?”

“ダシをとったあとの昆布のアレンジ料理を教えて下さい”

など。

昆布大使 として3年間、昆布普及活動のお手伝いをしていた中でも、必ずと言って良いほどテーマに上がっておりました。
 
 それだけ皆さん、食への意識が高く、食べものを粗末にしてはいけない、という信念があるからだろうと思います。昔からある伝統的なものだからこそ、よけいに大切にしなきゃと思ったりするのかもしれません。

 そもそもダシは、昆布・かつお節・煮干し・椎茸は、水やお湯に浸して使います。ということは、水に溶け出る水溶性の栄養素だけを取り込むことになります。出し殻をうまく料理していただくということは、水に溶け出ない栄養素(脂溶性)も摂取できるので、身体にも良いのです。アレルギー抑制作用もあるので、花粉症やアトピーにも効果があります。

 こちらにたくさんレシピが載せられています。よかったらご参考にしてみて下さい。
●こんぶネットだしを取った後の昆布レシピ 

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 今日、わざわざこのお題で記事を書こうと思ったのは、ダシがらの活用は素晴らしい!ということに加え、提案したいことがあったからです。

 ダシがらを活用せねば!と考えるだけで、ダシをとることが億劫になっている方は もともと料理ををすることが生活の一部になっていると思います。毎日の食を大切にしたい女性はきっと多いのです。本当に一度でも、素材からとったダシを味わうと、美味しさに感動します。これが毎日続けられたらなって思う人も多いかと。実際そう言って目をキラキラさせる方々を目の当たりにしてきました。

 しかし、ダシをとったあとの副産物は必ずあります。それが昆布だったり、かつお節だったり、煮干しのダシがらだったりするわけです。

 そこで、美味しいけど。でもなー。と悩むわけですね。

・ ダシを取った後の昆布やかつお節を捨てるのがもったいない。
・ 何度も水を加えて昆布水として使った後ですらもったいない。

 結果的に、”じゃあ、どうするの?” となるわけですが、ここでだいたい3つに分かれます。

① 粉末ダシを使う (顆粒ダシ・天然ダシ両方含む)
② ダシがら活用レシピを参考にします。
③ もう考えるのが面倒になったので、ダシをとりません

どれもこれも、それぞれにメリットデメリットがあります。

① 粉末ダシを使う (顆粒ダシ・天然ダシ両方含む)
 → 手軽さではダントツです。天然素材だと良さそうですが、美味しさを追求するなら、それぞれの素材の良さを活かしたいという想いもあります。どんな素材使ってるかわかんないし。
 ▶参考記事 ダシ素材の活かし方

② ダシがら活用レシピを参考にします。
 → 良い感じですね。先述のレシピなども活用して心身共に健やかにダシ生活を楽しんでください。

③ もう考えるのが面倒になったので、ダシをとりません

 → ちょっとまった!!!

この③ もう面倒になったので、ダシをとりません を選ぼうとした、もしくは選んでいた貴女へ、この選択肢どうですか?

それは、

③ ダシがらを捨てる

 こと。

 昆布もかつお節も見た目が大きいしバサッとしてるので、もしかしたら捨てることに抵抗があるかもしれませんね。でも、賞味期限や消費期限の切れたものを捨てることには罪悪感の無い方もいる中、ダシがらにだけ、なぜそこまで捨てることを躊躇するのか?と逆に聞いてみたい。

 ダシがらを活用できない私は主婦失格だ!!なんて、絶対思わないでね。私も活用してません(@^▽^@)。

 ダシの美味しさも十分に知ってる。もしくは、これからやっていきたい!と思ってるのに、ダシがらをどうするか?を気にするあまり、ダシを取らなくなるなんて、本末転倒だと思いませんか?

 昆布・かつお節・煮干しの美味しさを十分に抽出できたなら、捨てることも選択肢の中に入れて欲しいのです。美味しさをありがとう、と。感謝を持って。

 美味しいものを食べる、作る、選ぶ、ということは、自分を大切にするということでもあります。それは値段が高ければ良いということでもなく、時間をかければ良いということもでもない。

 自分を大切にする、ということは、自分がどう感じてるか? どう思ってるか? に耳を傾けること。美味しい、食べたい、という気持ちを、大切にしていくことです。

 ダシの料理から、ご自分を見つめ直してみませんか? ● ツシマミチコと行くダシ素材&調味料買い出しツアー・淡路島編 10月23日(月) 
で、しっかりサポートします。

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● 茶言葉グループセッション
満月/10月6日(金)・新月/10月20日(金)

●【1日体験会】自分を知ってメンタルを整えたい方へ
9月29日(金)10月3日(火)10月4日(水)10月11日(水)

●【心を整える講座】ハピネスフォースメソッド・ベーシックコース
10月より全12回 in 淡路島

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貴女はどちらのダシをお使いですか?

 ダシ講座へお越しくださる方でよくご質問いただくのが、「市販のダシパック使ってるけど、どう?」「顆粒ダシはやっぱりだめ?」です。

 私も今でこそ昆布や鰹節などの天然の素材でダシを引いてますが、顆粒ダシを使っていたことがあります。勤めていた福祉施設では当たり前に使ってましたし、母も味噌汁は煮干しでダシを取ってましたが、他の料理は顆粒ダシ使ってましたしね。
 
 心に響くダシ料理研究家として、ダシがいかに美味しく意外に簡単だと思ってもらえるように日々活動しているわけですが、ダシパックも顆粒ダシも両方ありだと考えています。毎日忙しいですもんね。

 ダシパックとは、昆布・鰹節・椎茸などの素材が一緒にパックされたものです。お湯の中に入れて数分間煮だせばダシがとれます。素材にこだわっているし、手軽だし、後片付けも楽ですよね。

 ちなみにこの、ダシパックの中に何が入っているか、ご覧になったことはありますか? 「そんなこと気にしたこと無かったわ」と言う方、ぜひ裏の表示をご覧下さい。 ほとんどのダシパックには、昆布・鰹節・椎茸・煮干しが組み合わせを変えて入っているかと思います。記載されている順番に量が多いので、それもチェックしてみてください。

 先日の記事にあったダシの素材を活かしたうま味の引き出し方 をするなら、このダシパックをぐらぐら煮出すという使い方は、入っている素材を最大限活かすことができているでしょうか。

 また、素材にこだわっているダシパックもたくさん売られています。こないだ見たものは料亭のブレンドで20袋1000円というのがありました。

結構良いお値段しますよね。

 それを買うならご自分で「1000円で昆布・鰹節・椎茸・煮干しを買って、それぞれにダシをとりましょう!」と提案しています。ダシパックで作る料理はどれも同じ味になりますが、ダシの素材だと料理の素材と美味しさを活かすことができます。

一番ダシでお吸い物を作るなら、たったの

3分

でできてしまうんですね。カップラーメンと同じ時間でできるのです。これを使わない手は無いと思いませんか?

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 と、ここまで「自分でダシをとりましょう!」とオススメしているにも関わらず、ダシパックも顆粒ダシも使うなと言っているわけではありません。

天然の素材でダシを取る生活に慣れるまでは、共存共栄が大切だと思います。

 私が気をつけていることの一つに、ダシ講座へお越しくださった方に「習ったからってすぐに変えなくていいですよ」と伝えています。今までやったことのないことを今の生活に取り入れるまでには、数か月はかかると思います。仕事に育児に忙しい女性は、“~ねばならない” が増えると挫折してしまうことあるかもしれません。

 これ言うと結構ビックリされます。気が楽になったとおっしゃる方も多いです。

 最初は、休みの日や空腹で無いとき(これはとても重要で、作る人の余裕がある時にやるのがポイントです。)にダシを取ってみることからオススメしています。お子さん始め、周りの方からは「美味しい!」という作り甲斐のある嬉しい反応をしてくれるはずなので、楽しくなってまたやってみようと思えます。続けることにこそ意味があるので、最初はゆっくりスタートで良いと思います。続けていくことで貴女の心や身体にもきっと変化が訪れるはずです。ダシに含まれる必須アミノ酸は、精神的安定・疲労回復にも役立ちます。

ダシパックも、顆粒ダシにしても

  • 簡単にダシが取れるにはどうしたら良いか?
  • 簡単になればもっとダシを生活に取り入れる人が増えるはず

と試行錯誤し、この世に生まれたはずです。今のこのスピードを求める時代、無くなって良い物なら、とっくに廃れ消えていることでしょう。それでもこうやって、自然に寄り添って生産してくれる人がいる、どうやって世に広めようかと考えている人がいる、ダシを簡単にできるように考える人がいる、ダシは日本人にとって、やっぱり必要なんだと思わずにはいられません。

 “早い、安い、美味い” が当たり前のようになってた時代から、私も含め消費者の方々の食への変化が見られてきました。出産だったり、結婚だったり、体調を崩したりと、自分のことを振り替えざるを得ない状況になった方々が、大切さに目覚めた方との出逢いがとても多いのです。私も東日本大震災の2日後に娘が産まれ、食に対する意識・自分とのつきあい方にとても大きな影響をもたらせました。

 自分にとって、本当に合う食とはなにか?を見つめ直した方が、ダシ講座へお越し下さるようになりました。お会いする方々とは、料理の話だけでなく、生き方や在り方にまで話が及びます。やっぱり日本人だよね、日本を選んで産まれてきたんだよね、と。

きっと、このブログを読んで下さっている貴女もそう感じておられると思います。

 ダシのうま味は日本人なら誰でも大好きなはず。産まれた最初に口にしたものだからです。理由はこちらにも熱く載せてますので良かったらご覧下さい。【ツシマミチコの想い】

 ぼちぼち、美味しく楽しくやっていきましょうね。

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