料理は祈り

 おにぎりとおむすびの違い知ってる?
おにぎりはどんな形でも良いけど、おむすびは三角と決まってる。この三角は山のイメージ、
古事記に出てくる、山にいるむすびの神様に祈りながらごはんを三角にむすぶ。
 
 むすぶのは、神様と私たち。
むすびの び は、魂という意味もあるらしい。

 魂が肉体に宿り、この身体で、この私で、今世を生きる。
だから、おむすびを作るときは、大切な誰かを思いながら三角にむすぶ。
古事記には、日本の大切なものがたくさん詰まってる。国生みの地が淡路島だったりね。
知らずに移住したけど、いろいろ繋がって面白い。

 

Continue Reading

【レポート】”箸” は神と自分を繋ぐ神聖な道具

 【和の心・神話からのメッセージ】 第5章のレポートです。

 中学生の女性も参加してくださったことでいろいろな気づきがあり、とても長くなったので、お知らせも含めて今回は記事を分けることにしました。
【親子ペア割のお知らせ】和の心~神話からのメッセージ 

 第5章は、天照大神の弟で高天原を追放された須佐之男命が、出雲国で八岐大蛇を退治する話からです。

 

  • 五穀(稲、粟、小豆、麦、大豆)の種の誕生
  • お箸の神様
  • ヤマタノオロチを倒し三種の神器が揃う
  • 古今和歌集
  • 国作りに活躍する大国主神は、須佐之男命の子孫

 

 

が主なお話になります。

ライン

今回は、神話からのメッセージ以下の2つをご紹介します。

 

  • 五穀(稲、粟、小豆、麦、大豆)の種の誕生

 

 神様の排泄物から食べ物を取り出して料理を作ってみたり、神の屍から五穀の種ができました。想像してみるとあまり綺麗な話ではありませんね笑

 神話では、服を脱いだだけで神様が産まれたりと、今では考えられないことがよく出てきますが、そういうものなんだなってだんだんと慣れてくるものです。

 この一連のことは、排泄物は大自然に還りまた食べ物になるという物質循環の仕組みでもあり、排泄物も資源であるだということを教えてくれているのではないかと、このテキストにはあります。確かに、肥料も牛糞を使ったりしますもんね。今の日本人にも欠かせない五穀の誕生と、日本人は農耕民族だということもわかります。

 

  • お箸の神様

 

 八岐大蛇(ヤマタノオロチ)に8人の娘を食べられてしまいと困っていたのが、今にも続くお箸の神様です。
今にも続く ”箸の上げ下げでお里が知れる” と言われるゆえんがここにあります。食事をするときの箸の使い方は、特に目につきやすいものです。私も両親から箸の使い方はわりと厳しくしつけられました。なぜそこまで言うのか、好きなように食べさせてくれと思ってましたが、今回改めて箸のことを調べてみて納得しました。

 日本では箸を古くから、神事に用いてきました。神様の宿るものだとされてきたのです。
特別な意味を持つものだからこそ、正しく箸を使うことは文化の継承者ということなのだそうです。引用します。

 なぜ日本人は、箸の使い方になぜ美しさを求めるのか。それは、箸はただの食具のみならず、精神的な存在であるからだと思われる。

 古来、唾液のつく箸には、使った者の魂が宿ると信じられてきた。そのため、箸・茶碗・お椀・湯飲みなどはそれを使う者の分身として大切に扱われてきた。

 日本の家庭では当たり前のように「お父さんの湯飲み」「お母さんの茶碗」と誰のものであるかが区別されている。とはいえ「お父さんの醤油皿」「お母さんの小鉢」などはない。この違いは、口をつけるかつけないかの違いである。口をつける食具は必ず個人の所属し、口をつけない食具は個人に所属しない。これを「属人主義」という。

 中国や韓国も箸文化だが、箸などの食具に属人主義はなく、今日お父さんが使った茶碗は。明日は娘が使うことを前提としている。西洋でも属人主義はなく、「お父さんのフォーク」「お母さんのスプーン」などは存在しない。

~中略

「箸」には、神々の息吹を大自然の恵みとして体内に取り込む道具であり、大自然と自己が繋がるものである。

 つまり、箸は神々と自分を繋ぐ神聖な道具ということになる。その神聖な箸に自分の唾液がつくことで、箸に自分の魂が宿ることになる。

(参考文献:日本の礼儀作法~宮家の教え 竹田恒泰著)

 口をつけるものは属人主義という考え方から、日本人は使うものの魂が宿る分身として大切に扱われてきました。特にその中でも箸は神と自分とを繋ぐ神聖な道具ということになります。

そのような理由で、正しい箸の使い方を始め多くの作法があるのですね。私ももっと学んで子ども達に伝えていきます。


 今回のお茶とお菓子は、あじさいのお茶・キャロブパウダーのケーキ・講師の静香先生からの差し入れでイチゴと盛りだくさんでした。

 いちごは、章姫と紅ほっぺの2種類でした。とっても大きく甘酸っぱくて、とてもみずみずしかったです。

 キャロブパウダーとは、チョコレートそっくりなのに低カロリーで低脂質、しかもカルシウムや鉄分、食物繊維などの体に嬉しい成分をたっぷり含んだイナゴ豆のパウダーです。黒こしょうも加え、ぴりっとしたケーキにしてみました。

 毎年4月8日に行われる釈迦の生誕を祝う、”花祭り”とも言われる、仏教行事 ”灌仏会(かんぶつえ)”で、甘茶を飲まれたという方もおられました。あじさいのお茶と甘茶は同じ仲間だそうです。たまたま選んだ、このあじさいのお茶で1週間遅れですが、釈迦の誕生もお祝いできて良かったです。

ライン

 次回は、5月20日(土)です。今に続くどんなメッセージが隠されているのでしょうか。ぜひ一緒に知ってみましょう。

 今までのレポートはこちらです。
・第1章:和の心を学ぶには、まず気づくことから
・第2章:神話から真実を知る
・第3章:他人の心を、神様もわからないのが面白い。
・第4章:神様も楽しいのがお好き

 6月24日(土)は、淡路島神社参拝ツアーです。国生み最初の地だと言われる沼島と淡路島の神社を回ります。
先日、沼島へ下見に行ってきました。昨年12月に行ったきりでしたが、変わらずとても静かで穏やかな島です。南あわじ市にある土生港からは、船で5分ほどで着きます。


(沼島にあるおのころ神社には、イザナギの神とイザナミの神の国生みをしている様子が石像として残されています。)

詳細はまた改めてご案内しますね。日程だけ空けておいて下さいね。

 もっと日本のことを知ると、日本人ってすごい!日本を選んで産まれてきた自分ってやっぱりすごい!! と自信を持てると思うんです。神話や歴史を知らないのは、根無し草のように感じます。ルーツを知って、大地に根を張り生きていきましょう。途中からでも単発でもご参加いただけます。

ライン

【和の心~神話からのメッセージ~】の詳細は、こちら↓

詳細はコチラ

【4月開講予定の講座はこちら】

● ダシCafe 今さら聞けないダシの引き方体験教室
4月24日(月)・5月12日(金)

● 神話からのメッセージ 
5月20日(土)

●【1日体験会】自分を知ってメンタルを整えたい方へ
4月18日(火)in 大阪・4月25日(火)Skype

● 麹たっぷり、白味噌をつくろう in 神戸・垂水
4月22日(土)

●【心を整える講座】ハピネスフォースメソッド・ベーシックコース
5月9日(火)より全12回 in 大阪

Continue Reading

大切な記憶として残るおむすび

 先日、おばあちゃんの味・お母さんの味を大切にしておられる方と、食と記憶について話をしていました。

どこで、いつ食べても、懐かしく感じる料理って皆さんにもあるかと思います。こういうのは宝物ですよね。その人の思い出の料理となり、心のよりどころとなって語り継がれ、自分でも作ってみたくなったり、食べさせてあげたくなったりして、ずっとずっとその人の宝物として心に残ります。

その料理の豪華さは、あまり関係がありません。楽しかった・ワクワクした・嬉しかった記憶と感情が大切だからです。

 反対に、自分の作った料理が大切な人の記憶に残るということも、とっても素敵なことです。相手のことを想いながら作ったりもてなしたりする料理は、美味しくないわけが無いですし、自分が死んでもずっと忘れられない味となってその人の心に残ります。

 宝物となる料理はいろいろありますが、今回はみんな大好きなおむすびにまつわる食と記憶のお話しです。私も含め、おむすびって特別な思い入れのある方が多いんですよ。

最後に上手におむすびをむすぶポイントも伝えます。

 

“おむすび” は、なんだか特別な気持ちになりませんか?

 

 遠足のとき、お弁当を持って出かけるとき、勉強中、体調の良くないとき。などのたくさんのシチュエーションの中、楽しいイベントがあったり、元気づけようと応援してくれたり、いつもとは違う特別な時に、誰かがおむすびを貴女のためにむすんでくれたという記憶があるのは、特別な気持ちになりますね。

 私は “おむすび” というと、福祉施設で栄養士をしていた頃のことを思い出します。
うどんやそばには、必ずと言って良いほど “おむすび” がセットです。関西では自然なことですね。面白いことに、ふだん粥食や軟飯の人でも、このときばかりは “おむすび” を選ばれます。大丈夫かと心配するスタッフを横目にペロッと食べてしまうのですね。

ふだん粥食で小食なのに、おむすびを選んだ利用者さんに
「“おむすび” に、特別な思い出がありますか?」と聞いたことがあります。

その利用者さん「母が作ってくれたことを思い出す」と言っておられました。
お米が豊富に無かった時代、雑穀を混ぜ梅干しをいれて作ってくれたのだそうです。台所にいたお母様の背中を思い出すと教えて下さいました。

楽しい・嬉しい記憶が、食べたい気持ちにプラスされることで、生きる力がアップする ことを目の当たりにできて、心と身体は食で繋がっているんだと感動しました。

余談ですが、炭水化物過多だということで、麺類とおむすびの組み合わせを廃止にする話も出ましたが、利用者さんからの猛反発に遭いました。食べ物の恨みは恐ろしい笑
みんなそれぞれおむすびにまつわる、特別な想い入れや大切な思い出があるからだろうと、今なら思えます。

ちなみに、“おむすび” は古事記にある、むすびの神様に由来しているのだそうです。“おにぎり” と “おむすび” の違いにも触れています。

食文化の研究者で、農林水産省の有識者会議の専門委員もつとめるスペシャリストに伺ったところ、古くから山に住んでいるとされた神様が、その「形」のはじまり。「おむすび」という言葉は、日本最古の歴史書「古事記」に記された神様「むすびのかみ」に由来するもので、神様のチカラにあやかろうと、食べ始めたのが、山の形につくった三角形のご飯。つまり、「むすびの神様」が「おむすび」の起源なんだそうです。一方の「おにぎり」は、「握り飯」に由来。形うんぬんではなく、握り飯(=おにぎり)というのはぎゅうぎゅうにつめこむという意味だそうです。
http://www.ntv.co.jp/zip/onair/hatenavi/404403.html

古事記 には、今にも続く食を始めとした話がたくさんちりばめられています。読んでいると自分の中にいる神様と、外から見守ってくれてる神様とが共鳴している気がしてくるんですね。懐かしいような不思議な感覚です。

“おむすび” は、誰に作ってあげたいですか?

冒頭の写真のおむすびは、私が作ったものです。左が最小、右が最大です。左は形がちょっと変ですが、なんとかむすべました。これでだいたい直径が3センチです。
左の小さいおむすびだと、子どもにはちょうど良くても、大人には物足りないです。右の大きいおむすびは、大人にはちょうど良くても、小さい子どもには食べづらいですよね。

食べてくれる人に合わせて、大きさを変えるというのも優しさです。相手を想うとそういったこともしてあげたくなりませんか?

作る人の手の大きさによって変わりますが

どこまで小さくできるか?

  または、

どこまで大きくできるか?

を、知って美味しいおむすびを作ってあげてくださいね。

上手にむすべるポイントはこちらです。

【綺麗な三角おむすびの作り方】

① 右手の腹(手のひらの中心部)と左手の親指の付け根で挟むように三角形の辺を作る。

② 右手の人差し指と中指で三角形の角を作る。右手は添えるだけで力を入れない。

③ 一つの辺ができたら、回して、次の辺を作る。

④ 3回繰り返すと三角形ができる。

⑤ 裏返して3回繰り返すと三角形のできあがり。

※中心部の柔らかい部分には力を加えないようにする。

※おむすびの大きさを変えるには、この②にある、右手の人差し指と中指を使って調整します。大きくむすびたいときは人差し指と中指を使って、小さいおむすびの時は、人差し指だけで三角形の辺を作っていきます。

手のひらの大きさ、分厚さ、指の長さは、人それぞれです。だからこそ、おむすびもひとつひとつ形が違います。力の要れ加減によっても変わります。機械化されていないのが手作りの良さで、だからこそ違ってて良いんですね。

1月開催 した、日本人の底力!ダシとおむすび作りのおむすびを作っているところの動画を末尾に載せます。受講者さんが撮影してくださいました。30秒ほどですので、よかったらご覧ください。

大切な人を想ってむすぶ “おむすび” は、神様に祈るような気持ちでむすんでいるからこそ特別な記憶として残り、ずっと語り継がれていくのかもしれませんね。日本人であることを選んできてよかったと改めて思います。

ライン

ご感想やお問い合わせは、こちら↓

contact01

【3月開講予定の講座はこちら】

● ツシマミチコと行くダシ素材&調味料買い出しツアー
3月2日(木)・3月23日(木)

● みんな違って楽しい手前味噌作り 
3月7日(火)・3月9日(木)・3月14日(火)・3月17日(金)

● ダシCafe 今さら聞けないダシの引き方体験教室
3月10日(金)・3月27日(月)

● 神話からのメッセージ 
3月18日(土)

● 茶言葉セッション 
3月31日(水)

Continue Reading

【レポート】日本人の底力!ダシとおむすび作り

【日本の底力!ダシとおむすび作り】を開催しました。

主催者さんのご希望もあっての初の日曜日開催、あっという間に満席となりました。お越し下さった皆様、ご興味お持ち下さった皆様もありがとうございました。

ご存じでしたか?
日本の食事は、おかず・汁物・主菜・副菜すべて 

ごはん

に合うように作られています。

私は “心に響くダシ料理研究家” の肩書きで活動し、ダシの美味しさや奥深さ、意外と簡単なんだよということ、食を大切にすることは、自分を大切にすることでもあると伝えています。

ダシの引き方、昆布・カツオ節などのダシがどんな料理に合うのか?ということや、昆布には地域性があって、大阪は真昆布で京都は利尻昆布をメインに使っているなんていうことを伝えるのが本職なんですよね。でもこれも、ダシってなぜ必要なのか?って、つきつめていくと 

ごはん

に合うかどうか?ということに尽きます。おかず・汁物・主菜・副菜の中でも、ダシは名脇役なんですよね。

この講座は、ダシのお話と、日本人にとって特別な想い入れのあるおむすびを作る講座です。おむすびを作るのに絶対はずせない、美味しいごはんの炊き方・お米の選び方もこちらで学んでいただけます。かなりお得感ありです。


この日は、ご自分でむすばれたおむすびと、一番ダシからのおすまし、自家製梅干し、白菜と大根の味噌浅漬けでした。海苔は一番摘みの伊勢のものです。


中央のくぼみの部分が一番美味しいところ。仏壇にもここを取り分けてからごはんをほぐしていきますよね。途中ヒューズが飛んで美味しいごはんが炊けるか?とヒヤヒヤする場面もありましたが無事にピカピカごはんが炊けました。


ごはんの名脇役、ダシの説明をしています。天然の昆布をひろげているところです。根っこがついている昆布を磯の香りとともに皆さんにも楽しんでいただきます。


一番ダシの引き出し方を皆さんの前でレクチャーします。昆布の特徴・カツオ節の特徴をそれぞれ活かした引き出し方をすれば、失敗なんてしません。ダシの香りたっぷりのおすましが、お塩と醤油でささっと味付けして3分で出来ます。

おにぎりとおむすびの違い、ダシの素材のそれぞれの活かし方、三角おむすびの由来などもお話ししながらのあっという間の2時間でした。
なぜ、おむすびが特別な想い入れがあるのか、みんなそれぞれおむすびにまつわる、大切な思い出があるんですね。そのあたりのお話もしました。

ちなみに、「おにぎり」と「おむすび」の違いについては、こちらを参考してみて下さい。

食文化の研究者で、農林水産省の有識者会議の専門委員もつとめるスペシャリストに伺ったところ、古くから山に住んでいるとされた神様が、その「形」のはじまり。「おむすび」という言葉は、日本最古の歴史書「古事記」に記された神様「むすびのかみ」に由来するもので、神様のチカラにあやかろうと、食べ始めたのが、山の形につくった三角形のご飯。つまり、「むすびの神様」が「おむすび」の起源なんだそうです。一方の「おにぎり」は、「握り飯」に由来。形うんぬんではなく、握り飯(=おにぎり)というのはぎゅうぎゅうにつめこむという意味だそうです。
http://www.ntv.co.jp/zip/onair/hatenavi/404403.html

ここでも、やはり古事記が登場するんですね。三角おむすびは、むすびの神様からきていて山に居ると思われる神様にあやかろうと三角を山にみたててむすんだんだそうです。

今でも神棚に祀られるのは、

“水・塩・米”

です。おむすびの材料でもあります。今でも神聖な物として考えられているのですね

古事記の中でもこういったように、今にも続く食を始めとした話がたくさんちりばめられています。淡路島で毎月1回、古事記の勉強会をしています。古事記を読んでいると不思議と安心して何かをゆっくり思い出していくようなイメージです。やっと見つけてくれたねって、喜んでいるような気がするんですよね。自分の中にもいる神様と、外から見守ってくれてる神様とが共鳴しているんだろうな。そんな気がします。日本の食を大切に思う方にはぜひ一緒に知ってもらいたいです。和の心を学ぶ ~神話からのメッセージ

次回は、塩の味比べもやってみよう!なんてお話もあったりして、日本人の原点にどんどん迫っていきますね。今から楽しみです。

こちらの【日本の底力!ダシとおむすび作り】 開催にご興味のある主催者さん、日程が合えば参加してみたいと考えられている方も、どうぞお気軽にお問い合わせ下さい。

おむすびの結び方のポイントの動画はこちらです。

ライン

ご感想やお問い合わせは、こちら↓

contact01

Continue Reading