罪悪感と食

今年を振り返ってみると、あっという間の2016年でした。とても気持ちが晴れやかなのは、今まで食のことで悩んでいたことが、全部繋がり解決したからです。

これまでも食の大切さを伝えることを仕事としてきて、食は、心にも身体にも、とても影響があると実感しています。ハピネスフォースメソッドを通して心の勉強をしていくうち、食も大切だけど、一番ではないということに気づいてしまいました。気づいてしまったというと良くないイメージかもしれませんが、一番気が楽になったのは私です。

今はまだうまく伝えられずもどかしくもありますが、まず心が安定してこその、身体や食なんだろうということまではわかります。来年はこの、心と身体を創る、ということを中心にもっと掘り下げて伝えていくことを目標にします。

これまで、約15年ほど悩んできたことと気づきをまとめてみました。

・食さえ整えれば健康に痩せられるはず、が・・・

食に興味を持ち、栄養士の資格を取得したきっかけは、ダイエットの失敗からでした。栄養素をしっかり勉強して身体に良いものを食べれば、健康に痩せられるはずだと思ったからです。実際、「美味しい!」と好んで選ぶものは、味が濃かったりカロリーが高かったりするんですよね。栄養の知識を総動員して、低カロリーで栄養価の高いものを選んで食べる日々でした。確かに痩せますし、身体の調子も良かったりしますが、日々の中でイライラすることがあると、やけ食いと称して、自分で禁止しているいろんなものを食べました。また食べてしまった・・・という罪悪感が辛かったです。食への誘惑に負けて食べてしまうのも、自分に甘いからだとずっと思い込んでいました。なにかが違うなと思ってみたものの、どうしていいかわかりませんでした。

ここでの気づきは・・・~してはいけない、と自分で決めたルールに反しているので、辛かった。

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・ダメだと思うものほど、意識はそこにフォーカスする

福祉施設に栄養士として就職後、こんな出来事がありました。糖尿病で食事制限をしている高齢者の方が、量が少ないと怒ってみたり、甘いものをこっそり持ってきて食べてたりするのを目の当たりにしました。栄養士という立場上、「ダメだよ」と一応言ってはみるものの、私も、上司やスタッフ、ご家族の方と同じように、「老い先短いんだし、命に関わらなければ、好きなもの食べても良いやんか」という考えでした。そして、「まあいいか」と半ばOKにすると、そこまで欲しがらなくなるという現象を何度も見ました。いつ、何を食べても良いとわかると、それほど必要でないものには執着しなくなるんですね。

ここでの気づきは・・・制限すればするほど、ダメだと言われるものが食べたくなる。

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・食への好みは、美味しい!美味しくない!以上のものがある

また、高齢者の方々とふれあううち、日本の食事の大切さをいろいろ教わる機会にも恵まれました。メニューがおむすびの日は、普段はお粥や刻み食の人でも、大喜びでおむすびをペロッと食べてしまいます。私もおむすびというと、運動会や遠足に作ってもらった特別なイメージがありますので、よくわかります。

他には、メニューがサツマイモご飯の際には、戦争を思い出すと言って泣き出した方もいました。今の我々世代だとサツマイモが入ってたら、ビタミンCも食物繊維も豊富で・・・とヘルシーなイメージですが、昔は米が手に入らずサツマイモで補ってたんでしたよね。

ここでの気づきは・・・同じ食べ物が並んでいても人によって、好みは違う

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・今のお年寄りが、元気で長生きなのは、日本の昔からの食事をずっと続けてきたから

福祉施設での厨房内では、顆粒ダシが使われていました。私も今でこそ、天然の昆布や鰹節などでダシをとっていますが、その当時は顆粒ダシに、何の抵抗もなく『便利だな』くらいの感覚で使っていました。年を重ねるにつれ、味覚はどんどん落ちていくと言われていますが、昔からの食を食べ続けている人からすると、化学的な顆粒ダシの味と、天然素材からのダシの味の違いが、とてもわかるようです。「やっぱダシはきちんととらなアカンで」と言われたこともありましたが、安価で手軽な顆粒ダシから、天然素材のダシへと変えることはありませんでした。

今では味噌を毎年作りますが、ここで教わった、昆布をさして熟成させる手作り味噌は、本当に美味しく感動します。

ここでの気づきは・・・日本の伝統食を見直そう

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ここまで体験してみて、食だけ整えても幸せだと感じられないとわかります。身体を創るには、日本の昔からある食が必要です。しかし、身体は健康にはなれども、それだけだと幸せだと感じられない人もいます。心を創る食って何だろうと思いました。栄養価でもなく、メディアで流れる見た目の良いものでもない。そして人それぞれ好みが違います。

行きついたのは、記憶と感情でした。

おむすびを食べて幸せだと感じる、サツマイモご飯を見て悲しく思う、食べたいものを思いっきり食べて、すっきりする。これらは、過去に同じようなことを体験した時の、記憶と感情 を取り戻した結果だと思います。

美味しいと味を感じる以外に、「誰と食べたか?」「どこで?」「その時、どんな感情が芽生えたか?」という記憶に基づいて、嬉しかったり、楽しかったり、悲しかったり、感情が人それぞれ違います。やけ食いをしてた頃の私も、自分で決めたルールに縛られ、罪悪感に悩みつつも、その時の記憶を取り戻したかったから、続けていたんです。

ここに気づけて、私はとても気が楽になりました。食と心と身体がようやくリンクできたと思えたからです。今までのいろいろな経験は、このためだったんだと思えました。

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来年よりスタートする【日本人に大切な食のお話会】で、この気づきをシェアしていきます。毎月第3金曜日に、定期開催していきます。各回、以下のテーマに沿ってお話していきます。

  • 《第1回目》平成29年1月20日(金):日本人に必要な食とは?
  • 《第2回目》平成29年2月17日(金):身体を創る食とは?
  • 《第3回目》平成29年3月17日(金):心が喜ぶ食とは?
  • 《第4回目》平成29年4月14日(金):自分とのパートナーシップの大切さ
  • 《第5回目》平成29年5月19日(金):心の安定と日本人の食について

このお話会は、料理のスキルばかりではなく、

  • 私たち日本人にとっての必要な食とは何か?
  • 心と身体を創る食の違いを知る
  • 栄養や運動の前に、まず自分の心を大切にすることの重要さを知る

と言うことを、お話ししていきます。ご自身を振り返る時間を、持ってもらうための内容です。

私は、今ではなんでも食べます。食べたいと思うものと、心や身体が必要としているものが一致しています。“心や身体の声を聴いて食べよう”なんてよく言われますが、こういうことなんだろうなと実感しています。

『食べ物さえ整えれば、健康に幸せになれる』と思いつつも、またやってしまった!といった罪悪感に苦しむ方にも、ぜひ聞いてもらいたいです。

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【日本人に大切な食のお話会】の詳細は、こちら↓

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働くママさんへ ”一汁一菜から始めよう” 

働くママさんに朗報です。1年ほど前の記事ですが、“一汁一菜から始めよう” という映像作品をご紹介します。
大阪・和泉市の和泉市医師会が、昔ながらの日本食の良さを見直し、病気を予防しようという映像を作られました。

こちらの映像では、こんぶ土居3代目社長の土居成吉さんが、味を伝えるお役目として出演されています。こんぶ土居さんは、北海道川汲浜に限定した天然真昆布を取り扱う老舗です。昆布を始め、調味料など、食へのとらえ方全般に対して、勝手に共感させていただいております。そこまで共感してくれてるならと、こちらの映像を4代目社長の土居純一さんより、教えていただきました。

産経新聞の記事にもなってたようですね。知らなかった自分にびっくりですが、とっても良いタイミングで教わったと思っていますので、ご紹介します。ここで目が合ってしまったあなたにも、きっと必要な情報だと思います。

病気予防は「一汁一菜」から 和泉市医師会が小冊子付きDVD
今年で創立50周年を迎えた大阪府和泉市医師会が、昔ながらの日本食の良さを見直し、病気予防につなげてもらおうと、普段の食生活に役立つ小冊子付きDVD「一汁一菜から始めよう」を作製した。

同医師会は、病気の治療だけでなく、病気予防の啓蒙(けいもう)活動にも力を入れており、記念事業として企画した。大阪市中央区の老舗昆布店元店主、土居成吉さんが「医食住」の大切さを広める活動に取り組んでいることに共感。土居さんの協力を得て、関西各地で撮影を行った。

中でも共感したのが、土居さんがご家庭に伺って料理をされる際、その方がふだん使ってるダシの素材でお料理をされているシーン。ふだん使いの昆布やカツオ節でも、十分に美味しくできることを実践します。目の前で作り、一緒に食べるんです。

あとは、ダシを取った後の昆布や鰹節が大きすぎて、捨てるのにもったいないと感じる方へは、「その分、昆布や鰹節に含まれるミネラルをいただくのだから、それがもったいないとは思えない」と、なるほど納得なお話があったりします。

「車でたとえるなら、ごはんなどの炭水化物はエンジン、昆布や鰹節等のミネラルはエンジンオイルのようなもの。エンジンオイルが、少なくても汚れてても走ることができるが、それが逆に怖い」と、誰にでもわかりやすい言葉で伝えてられるところにも脱帽です。

淡路島で1人で暮らすおばあちゃんには「自然に近いお味噌で味噌汁を作ろう」と、普段使ってるダシ入りお味噌ではなく、近所のスーパーで大豆・塩・米だけで作られている味噌を見つけてくるシーンもありました。温かいお人柄がにじみ出ています。

提唱されている、この “一汁一菜からはじめよう” は、働くママさんの味方です。大変そうに思いますか?貧しそうって感じますか?味噌汁などの汁物と、ごはんなどの主食と、おかずなどの一品という意味です。

ごはんを炊いて、味噌汁を作って、あと一品何でも良いんですもの。おかずを何品も作ろうと思うから大変なわけで、味噌汁を具たくさんにすれば、あとは買ってきたコロッケでも良い。味噌汁のダシは、昆布や煮干しを朝から水につけておいたり、味噌汁の仕上げに鰹節を放り込めばできます。

私の作る日々の食事って、一汁一菜だった!!おかずが足りないって思ったこともあったけど、これで良かったんだ!というママさんもきっと多いんじゃないでしょうか。私もその一人です。(笑)

毎日仕事があって、料理に時間をかけられないママさんから、「子どもを、飢えさせないために、簡単にできる食事って何?」と、相談されたことがあります。「ごはん・味噌汁・納豆」と、答えました。これも一汁一菜ですよね。

栄養価だけ考えると、一菜には、肉や魚などの動物性タンパク質が入ってると良いんだろうけど、長い目で見て、1週間くらいで調整していったら良いんじゃ無いでしょうか。

私たち日本人は、必要なミネラルのほとんどを、海のものから摂取しています。ワカメや海苔などの海藻類はもちろん、ダシの素材にもたっぷり含まれています。無性に食べたくなるときは、きっと身体がそれを求めているときなはずですよ。心と身体の声に耳を澄ませてみて下さいね。

医・食・住の観点から、日本の当たり前のすごさを改めて見直す、素晴らしい映像だと思います。小学生の子ども達のキラキラ笑顔に勝手に涙がこぼれます。この頃、涙腺崩壊しまくりの私です。

youtubeにもアップされているので、ゆっくりとお茶でも飲みながらご覧下さい。1時間ほどあります。

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「いただきます」の本当の意味とは

“ いただきます ”

何度となく言ってきた言葉ではありますが、なぜ食事の前に言うかご存じですか?

そんなこと言いながら、意味も知らずに私も、テキトーに「いたきまーす」なんて省略して言ってみたり、そんなんより早く食べさせてよって思ってたこともありました。

少し前に、「お金を払ってるんだから言わなくていいんじゃ?」という記事を読んだことがあり、真実を知らなかったものの、私にはその発想はなかったので、驚いた記憶があります。それまでは、あまり深く考えることも無く、当然、食事の前には言うことだと子ども達にも教えていました。この記事が「なんで言うんだろう?」と疑問に思わせるきっかけをくれました。

料理を作ってくれた人に感謝をすることはもちろんですが、それは野菜やお米、肉・魚などの食材があってのことです。そして、その食材を作ってくれた人にももちろん感謝があって、農家さんや、漁師さん、昆布や鰹節にまで加工してくれる人がいます。

さらには、私が生きていくための血肉になるために、命を投げ出してくれる食材がいます。野菜、お米、肉・魚も生きているんですよね。

そういったすべてのモノ、人に対して、命を “いただきます” なんです。今日からちょっと、皆さんもお食事されるとき、気にしてみてください。

“ 命をいただきます ” ですよ。

いっぽうで、”ごちそうさま”は、「御馳走様」と書きます。
「馳走」とは走り回る様子を表し、「御」をつけることで、おもてなしの意味となりました。

食材を集めるために奔走したことに対して感謝を込めて「様」がつけられるようになります。

大変な想いをして食事を用意してくださったことに感謝を込めて、食事の後に、「御馳走様でした。」言われるようになったのだそうです。

”いただきます”
とセットで覚えておきたい日本の大切な食文化のひとつですね。

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